銀木犀 浦安

利用者さん同士で介助し合ったり、近所の方と多世代交流があったりする場所があります。
一言で表すと

「助け合う仕組みがデザイン化されている場所」

利用者さん同士、地域の方との助け合いを促す仕掛けがいたるところにあります。
ケアの質は、支援者に左右されると思われていることが多いにあります。
しかし銀木犀は、デザイン(環境)によって自立支援の良い循環を仕組み化できることを証明しているように感じます。

食堂では、自分たちで調理士に注文し、受け取り、席まで運ぶ。
ご飯は自分で好きなだけよそう。
そのような仕組み(デザイン)になっているから
ご飯をよそうことから
車椅子の方には席を案内し、その方の食事を代わりに持ってくること
食事介助をする姿まで見られる。

洗濯も、お風呂も介助する視点でデザインされていないから、利用者さんの生活全体がそんな流れになる。
利用者さん同士で教えあい、助け合う風土ができる。
デザインのポイントは介助者ではなく「使う人にとって使いやすくなっているか」なのかなと。

そうはいっても、デザインが意図された方向に活用できるかは、そこにいる仕掛け人次第。
働いている方の取り組みがなければ、この環境を維持し続けることはできないでしょう。

「良工はまずその刀を利くし、能書は必ず好筆を用う」
という言葉がありますが、
「優れた介護士は環境の手入れを怠らないし、良い環境で働く」

という言葉にも置き換えられるのではないでしょうか。

暖かい空間でゆっくり折り紙に夢中になれた良き日。